フリーランスが税金で損しない方法を教えてくれる本を読んだら、「小規模企業共済は絶対にお得!やらなきゃ損!」と書いてありました。
「あ、そうなのか、やろう」
と思って調べてみると

いやいや、やっぱりデメリットもあるんやないか!
ということがわかったので、私なりにまとめておきます。
私は税理士やFPではないですが、一人の個人事業主の妻として、自分の人生の問題として、思うところがあります。
個人事業主(フリーランス)で、「所得税を節税したいけどidecoとか小規模企業共済とかほんまにお得なん?デメリットはないんか?」とお悩みの方は、私の見解を載せておきますので、一意見として見てくだされば。第三者ではなく、当事者の意見です。
制度の概要やくわしい仕組みなどについては省いています。公式サイトや他のサイトで読んできてね。
小規模企業共済のデメリット
小規模企業共済とは、
- 掛け金月々1,000~70,000円を積み立て、将来退職金がわりに共済金が受け取れる。
- 掛け金は自分で設定できる。
- 「満期」の考え方はなく、好きなタイミングで共済金を受け取れる。
という仕組みである。
メリット↓
- 掛け金が全額、所得控除に使える
- 途中解約ができる(idecoは途中解約できない)
- 途中で掛け金を変えることもできる
デメリット↓
- 元本割れのリスク
- 解約時(受取時)に課税される

気になるデメリットのこと、そして、メリットは本当にメリットなのか?について書いていきますね。
元本割れのリスクってなに?ガクブル
まず気になったのが、なんといっても「元本割れのリスク」。
「貯金感覚でできる節税」っていうけど、元本割れしたら元も子もない。
公式サイトには、はっきりこう書いてある。
240か月(20年)未満で任意解約をした場合は、掛金合計額を下回ります。

え~20年て・・・そんな先のことわからんよ・・・。
これから先20年、ずっと今の収入が続く保証はないのに、損しないためにはやっぱり20年は解約できないってこと?
任意解約ってなに?
まず、小規模企業共済で受け取れる共済金には、3つの種類がある。
- 共済金A
- 共済金B
- 準共済金
それぞれの解約事由は
- 共済金A…「個人事業を廃業したよ」「契約者が死んじゃったよ」
- 共済金B…「65歳以上で、180ヶ月(15年)払ったよ」
- 準共済金…「法人化して、従業員6人以上だから、加入資格がなくなったよ」
こんな感じ。
共済金A、共済金B、準共済金の場合は、受け取れるお金が掛金合計額を下回ることはない。

解約する理由によって、受取金額が変わるよ。
たとえば、掛金1万円で5年間加入して解約した場合…
掛け金合計額は、
1万円×12ヶ月×5年=60万円
受け取れる金額は
- 共済金A…621,400円
- 共済金B…614,600円
- 準共済金…600,000円
この数字だけ見ると、1番少ない準共済金でも元本割れはしないことになる。
元本割れするのは「任意解約をした場合」…つまり、この3つ以外の理由で解約した場合である。
「事業はやめてないけど、小規模企業共済をやめてidecoにまわしたいから解約しよっかな~」
「家を買う資金が足りないから解約して頭金にあてたい!」
「廃業はしてないんやけど、収入が減って掛け金払うのが苦しくなってきたよ~」
こんな理由だと、「任意解約」になる。
疑問・5年後とか10年後に解約するとしたら、「任意解約」になる可能性が高いのでは?
- 法人化しても従業員を6人以上雇うなんてことはないだろう。(従業員6人以上で加入資格がなくなる)
- 収入が減ったとしても廃業はしないだろう。
- 夫が死ぬ…はありえなくはないけど考えたくない。

となると解約するのは、収入が減って掛け金が払えないとか、まとまったお金が必要になったけど貯金が足りないとか、そういう場合しかないよね。
まだまだ収入が不安定なため、idecoは途中解約ができないという点で不安があって加入を躊躇っていたので、小規模企業共済は途中解約ができるのがメリットだと思ったんだけど…
でも実際は、「途中解約はできるけど、損はするよ」ということみたい。
もし法人化したら?
ちなみに夫の予定ではこれからどんどん収入が増えて、5年後くらいには法人化するつもりらしい。(ほんまかいな)
その場合は、従業員が5人以下であれば共済の契約を引き継げるらしいので、安心してOK。
掛け金を減額する!?それ、危険!!
掛け金が自分で設定できて、しかも増減もできるというのは、収入が不安定な個人事業主にとってはメリットだ。
収入が多いときは掛け金も多めにして節税効果を享受し、収入が減ったら掛け金も減らして生活費に充てる・・・・

ということは実はできないので注意してね!
いや、厳密にはできるんだけど、それをすると最終的にかなり損をする可能性がある。
なぜかというと、「減額した分は運用されない」からだ。
たとえば5万円の掛け金で始めて、それを5年後に3万円に減額したとしよう。
そうすると、残った3万円についてはその後も続いて運用されるが、2万円分は減額した時点で解約とみなされ、「ほったらかし」。つまり金利が1円もつかないのだ!
さっき書いたように「20年未満の任意解約は元本割れする」ので、減額した3万円×5年間の掛け金合計額については、元が取れないことになる。

もったいない〜!
制度上は途中で減額できるけど、損したくないのなら実際にはできない、と思っておいた方がいい。
参考:小規模企業共済の掛金を減額するデメリット(外部サイト)
解約時に課税されるよ
途中で任意解約はしなかったとして、遠い将来、共済金を受け取るときの話である。
受取金は、「退職所得」または「雑所得」として、なんと課税されることになる。

「貯金感覚で節税できる」というけど、その貯金をおろすときに、税金取られるんだよ、実は。おかしいよね!
「(退職金-控除額)×1/2」を所得として、これに所得税の税率をかけて計算される。
毎月の掛け金は全額控除になるけど、受取時には税金がかかる。
つまるところ、小規模企業共済とは、「所得税の支払いを先送りにできる制度」だったのだ!
え、税金かかるなら、貯金のほうがいいじゃん。
というのは違います。

やっぱり、節税対策としてはかなり優秀なんやで。
①今、10万の税金を払って、30年後に税金0にするか。
②今、0にしておいて、30年後に5万の税金を払うか。
そんなイメージだろうか。
細かい計算はめっちゃ複雑なので、ざっくりね、ざっくり。
普通に考えて、30年後に5万の税金を払うほうがお得なわけだ。
小規模企業共済への加入を躊躇う理由
掛け金を払い続けられないかもしれない
掛け金を全額控除できるので、節税になる。
その最大のメリットは理解した上で、加入を躊躇っていた理由は
という点だ。
個人事業主は収入が不安定で、いつ仕事がなくなってもおかしくないし、もし夫が病気になったときのことなんて考えると、掛け金を20年以上無理なく払い続けられる保証はなく、うかつに手が出せなかったのである。
「将来まとまったお金が必要になったとき」とはどういう時?
- 子どもの学費
- マイホーム購入
- ケガや病気
- 子どもの結婚
大きいものだとこのあたりだろうか。
もちろん、子どもの学費のための保険には入っているし、結婚資金とは限らないけど子どもの将来のための貯金もしている。
マイホームを購入する予定は今のところないが、何かあったときのための貯金も毎月積み立てている。
夫がケガをしたり病気になった時のための保険にも加入している。
でも…なんか、まだまだ、全然足りないのだ。心許ない!

「いつでも引き出せる貯金」として1,000万円くらいあればまだ安心できそうだけど、まだまだ数年は届きそうにない。

小規模企業共済やidecoに加入するのは、それらの貯金がある程度安心できるくらい貯まってからでもいいんじゃない?

でも、節税効果は大きいから入るなら早めに入ったほうがお得だよね

でももし入ってから、やっぱりやめたいと思ってもやめられない…

しっかり調べて検討しないと!
そんなこんなで、調べれば調べるほど悩んでしまい、ずっと入りそびれていたのである。
でも、そろそろ、いいかもしれない
今や夫も年収700万円になろうとしている。そろそろ加入してもいいんじゃないかな。
たしかに貯金はまだまだ足りないけど、これ以上税金負担増やしたくないし。(切実)
「収入が急に減ること」が怖くて入れずにいたわけだけど、夫は仕事頑張ってるし、実際は収入増え続けてるし、もしものための保険にも入ってるし、貯金も毎月できてるし。
そろそろ「節税」考えてもいいよね?
ていうか考えるべきでしょ。
収入が減ることとか、病気になることとかそういうリスクヘッジももちろん必要だけど、そればっかりじゃなくて、もっと前向きに生きて行きたいやん!
夫が会社員を辞め、個人事業主になってから5年。
最初はゼロだった収入も、月60万を超えるようになった。
でも、小規模企業共済もidecoもやってません。
そんな話を税理士さんやFPさんにしたら、口を揃えて「もったいない!」と言われるんだろうな。
だって、どの本を読んでも、どのサイトを見ても、共済やidecoはやるべき、やらないと損、としか書いていないのだ。
やっぱり、やるときは慎重にね!
小規模企業共済が節税になってお得なことは、間違いない。
ただ、個人事業主がはじめるときは慎重になってほしいと思う。
目先の節税にばかり気を取られていたら、あとで大損することにもなりかねないからだ。
「その掛け金を、これから何十年と払い続けられる?」
「必要な貯金は、別でちゃんとできてる?」
「働けなくなったときの保険には入ってる?」
そのあたりも含めて、しっかりと検討してほしい。
小規模企業共済は、事業が立ち行かなくなった時の保険の意味もあるけど、基本的には「老後の生活資金」としての機能が大きいと思う。
「老後2000万円問題」やらなんやらがあって、老後のことばかりに目が行きがちだけど、
心配なのって、ほんとに老後だけ?
NO!!!
「老後」にたどり着くまでに、もっともっと、お金がいること、心配なことがたくさんあるんだよ!!!
間違っても、
なんてことにはならないように気をつけてほしい。
まとめ
これだけ小規模企業共済について語っているのに、ずっと我知らん顔で「きょうさいきん」を「今日最近」と変換し続ける私のmacbook。
Macって、そういうとこあるよね。