子どもの言いまちがい、正さずに愛でる派

子どもの言いまちがい、可愛いくてずっと聞いていたくて、あえて指摘しないようにしているのはうちだけではないだろう。

一般的に「ら行」の前後はひっくり返りやすいらしい。

言われてみれば、確かに

「えべれーたー」

「ぷぜれんと」

「とうもころし」

このあたりは鉄板だ。

 

そのほかのひっくり返る系で言うと、

「まくちゅ、つける」(マスク)

「おとちょ、いく」(お外)

「いたいのいたいの、とんげてー」(飛んでけー)

「はっとはむきょ」(トップハム・ハット卿)

など。

 

ひっくり返る系をもう少し。
クイズ形式でどうぞ。

①「ポック」

②「ぐみちゃ」

③「ダッパ」

④「へっぽ」

 

 

 

正解は

①「コップ」

②「麦茶」

③「バッタ」

④「ほっぺ」

である。

ここまでくるとたぶん聞いて理解できるのは親だけだろう。

 

ほっぺを指差して「へっぽ」と言った時はあまりのカワイサにもう一度聞きたいとねばったが、実はこの時は夫がうっかり「ほっぺ」と言い直してしまったので二度と聞けない言いまちがいになってしまった・・・。
さよなら、へっぽ。泣

いや、別にこれは夫のせいというわけではない。たとえ訂正しなくても子どもはこちらの反応をよく見ていて、言いまちがったことにすぐに気づいてすぐに自分で修正してしまうものだ。だから、聞き逃がすと本当に二度と聞けなくなってしまうこともある。

ああ、寂しい。全部録音しておきたいんですけど。

最近は、口に出したあとで言いまちがいに気づいて、「ボク、いまなにか言いました?」と言わんばかりにこちらを見ながら「ん?」とはにかんでいる息子がカワイイです。

 

カワイイ言いまちがいは他にもいろいろある。

「おびじゅ」(お水)

「だんかん」(階段)

「ダンコンダンコ」(ガタンゴトン)

「コアラのまーちょ」(コアラのマーチ)

「あかちゃんぽんこ」(アカチャンホンポ)

…あかちゃんぽんこ、とは!
絶対楽しいところだと思う。

 

なかなか開かない容器を手に「あけりたい!」と言ったり(りが余計だよ)

「使いたい」が「つかうぃたい!」になったり(無駄にネイティブ発音)

飛行機を飛ばす真似をしながら「びょーん!」と言ったり(そこはびゅーんです)

とても自由度の高い、音の使い方がおもしろい。

 

こういうのって、その時は「なんてカワイイ!」と心躍らせても、数ヶ月、いや、数日でも忘れてしまうことがある。「あれ、そういやこないだ息子、カワイイ言いまちがいしてたよな~なんだっけ~!」とまったく思い出せない。

忘れていくのは嫌なことや悲しいことだけでいいのに、絶対憶えておきたい息子のカワイイ記憶さえも消えてしまうなんて。人間はかなしい生き物である。

だからカワイイ言いまちがいを聞いたら、ひと通り愛でたあと、すぐにスマホのメモ機能に記録しておくようにしている。そうすれば、忘れてしまってもまた思い出して、ニヤニヤできる。

突如発せられる言いまちがいを動画で残すのは難易度5なので、メモ機能、おすすめです。それがあるからこうしてブログにも残せている。

 

息子の言いまちがいをいろいろ紹介したが、実は息子は言語能力の発達がかなり早いほうで、3歳となった今ではほぼ言いまちがいをしなくなってしまった。サ行もラ行も「うそやん」というほどはっきり発音していらっしゃる。

成長は嬉しい。でも、とてつもなく寂しい。成長を感じるたび、胸がきゅーっとなってしまう。

最近は麦茶のペットボトルを見ながら「むぎちゃ・ちゃぎむ・ちゃぎんとん!」などと逆さ言葉や連想遊びまでできるようになって、「ぐみちゃ」と言った息子は見る影もない。ていうかそれ、漢字やん、息子よ、もう漢字までマスターしてるのかい。

今は、きんぴらを「ぴんきら」と言う日を密かに楽しみにしているが、息子のことだからそんな日もこないのかもしれない。

あ、「風船ふくまらして!」はまだ健在だったね。

 

ちなみに今は「びゅーん」もなんなく言えるようになったのだが、英語教材のDVDでミニーちゃんが「N」を大袈裟に「エェーンヌッ」と発音する影響か、車のおもちゃを走らせながら

「びゅうーーーんンヌッ」って言ってました。

私と夫、大笑い。

 

「言いまちがい」といえば。

ほぼ日刊イトイ新聞に「今日の言いまつがい」という読者投稿コーナーがあって、10年以上前に通学電車の中でよく見ていたのだが、まだやってるのかな〜と久々にのぞいてみたら、まだやってた。まじか。

毎日欠かさず更新されるんよ、これ。すごすぎる。
みんなどんなけ言いまちがえるねん。

実はこの記事のタイトルもはじめ「言いまつがい」にしてたんだけど、おそれ多くてやめました。

 

子どもの言いまちがいには「正す」派と「正さない」派がいるようだが、私は正さない派だ。

子どもによっては、よく言い間違えるなと思ってたら実はあまり耳が聞こえていなかったという例もあるらしく、そのへんはじゅうぶん観察は必要だと思う。

でもうちの息子はその心配はなさそうだし、っていうか言いまちがえたあとに自分で気づいて修正してどんどんアップデートしていってるし、きっとこれからも成長とともに自然と言いまちがえなくなっていくんだろうと思っている。

小学生になってからもまだ言いまちがえていたら、さすがに正すかな。

まだ3歳だもん、いまだけのカワイイ言いまちがいをめいっぱい愛でたい。

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